平成30年1月 中医学勉強会
『専門性を高める中成薬・養生食品の応用』中医五官科 中医学講師 トンセンホ先生
*響聲白龍散
余甘子・・・アンマロクという植物で薄緑色の丸い実です。これは咽の炎症をしずめ、なめらかにして肺系を潤し、痰をきり、潤して渇きをとめるとされています。
この余甘子が主薬です。
それにやはり咽や咳に使われる甘草桔梗も入って余甘子の働きを補助しています。
珍珠は解毒生肌の働きで粘膜を補助し銀耳は潤すことで補助します。
更にお茶の葉と薄荷が働きをたすけます。
飲み方:ペットボトルの水かお茶に溶かしてチョコチョコ口に含んでのみます。
(^^)美味しくはないけど咽がスッキリします。
こんな時にも:口臭が気になるとき 響聲白龍散+晶三仙
風邪で咽が腫れて痛む時 響聲白龍散+天津感冒片(涼解楽)
空咳の時 潤肺糖槳+響聲白龍散
その他いろいろ組み合わせて使えます。
響聲白龍散はまずいと思っていたのですが、薄めて飲むと咽がさわやかでいい感じです。サンプルがありますので、お試しになりたい方は言っていただければ差し上げます。
鼻の話
・1日に2万リットルの空気を吸っている
・身体に入れる前に空気の温度を33度以上にして湿度も80%に即座にしている
慢性鼻炎の弁証
1、肝気犯肺 2、肺熱蘊盛 3、肺気虚弱 4、肺腎気虚 5、肺脾気虚 6、瘀血体質
花粉症の中医学的見方
衛気(病気から身体を守る気)の不足
1、エネルギーの供給と体温調節
2、気候など外部環境に対する適応能力の維持
3、病邪に対する防御機能
衛気不足の病因 肺気不足・脾失健運・腎気虚弱・衛外不固
花粉症の弁証
1、肺気虚 2、脾肺気虚 3、気虚血瘀 4、肺腎陽虚 5、湿熱蓄肺 6、外寒内熱
蓄膿症の弁証
急性 1、肺経風熱証 2、胆腑鬱熱証 3、肺胃湿熱証
慢性 1、肺脾気虚
後鼻漏の弁証の中心 健脾益気・宣肺開竅・活血利湿
*鼻の病気に対する活血には頂調顆粒が有効
*トン先生の症例(臭いがしない)
難病・好酸球性副鼻腔炎 7年前から手術3回 薬も7年服用 効果無し
弁証+弁病
生活習慣の改善+漢方薬
約8ヶ月で臭いがわかるようになる
使用した漢方薬 衛益顆粒・頂調顆粒・辛夷清肺湯・葛根湯加川芎辛夷など3種類づつ組み合わせ
耳の構造 聴覚と平衡感覚
耳鳴り 蝸牛循環障害だがその原因
1、血管痙攣 2、血栓・栓塞 3、ウイルス感染 ストレス・自律神経の失調
慢性の耳鳴り 活血・理気・補腎
眼底出血 二至丹・田七
標的療法・・・星火霊芝宝を高容量で
良性発作性頭位めまい 磁石が動く・・動くのは骨粗鬆症(腎虚)
耳鼻科で使われる活血化瘀薬 水快宝・頂調顆粒など
トン先生は五官病の専門医でいらっしゃいます。日本でいうと耳鼻科+眼科です。この領域では内科と少し使う漢方薬が違うようです。
臭覚を失う事に関しては西洋医学ではステロイドを使うようですが、慢性炎症とみての事だと思いますが、効果が上がる事はすくないようです。
やはり 養生+漢方薬の服用で身体の内側から改善を考えていくのがよい様に思われます。