梅雨があけると暑い夏がきます。我が家では先週末からはと麦茶をつくっています。はと麦は身体の余分な水を出してくれる働きがあります。夏は暑い季節です。暑邪は六淫(病気を起こす外因)の一つです。暑さをしのぐ食品として、はと麦・緑豆・小豆・スイカ・冬瓜・胡瓜・トマト・にがうりなどを食べるといいです。

 スイカは「天性の白虎湯」といわれ、暑くるしさを楽にして、咽の渇きをおさえ、小水をだす働きがあります。スイカは夏の必需品です。緑豆(緑豆)は知らない人もいると思いますが、『緑豆はるさめ』といえば「あー、あれね」って思う人も多いと思います。緑豆は形や味から緑色のあずきといった感じです。

 中薬学の本の中には『清涼解暑・除煩止渇の効果がある。また、心胃の熱を清し解毒するので、一切の草木金石諸薬・酒食諸毒に対し、大量に服用すると有効であり、解毒の良薬である』とかかれています。いま、はやりの『デトックス』効果のある食べ物といえます。夏の暑さや渇きを楽にしてくれるだけでなく『十種の水気を治療する』ので浮腫やすい人にもよい食べ物です。お砂糖でにて、緑豆しるこや緑豆かんてん等、いろいろ工夫してみてください。

 また、緑豆はるさめも食にとりいれましょう。高脂血症や肥満の方には食毒を処理しながら、去暑できる一石二鳥の食べ物です。

 夏に関係の深い邪気の『暑邪』とはどんな邪気でしょう?

1.炎熱の特性がある。
2.昇散の性(のぼせたり、汗がよくでる)がある。その為、気・津(体力や体液)を消耗し易い。
3.湿邪をともないやすい(身体が重だるい・胃腸の調子が悪いなど)。

 こういった暑邪の性質をみていくと「だから、気津の不足を補う麦味参顆粒や西洋人参・湿濁を除く勝湿顆粒や胃苓湯やジョッキ(茵陳五苓加減)がいいんだ」と解かります。

 夏風邪は治りにくいといいますが・・・暑さにより身体が熱くなりやすく、身体の気や津液は不足しがちで、胃腸に水はたまりやすい状態になっています。こんな時、風邪をひいたからといって葛根湯は使えません。葛根湯は寒気がして汗が出てない時(無汗)に汗をだして寒邪を追い出す漢方薬です。自然に汗の出るこの季節にむきません。

 勝湿顆粒が「夏風邪に」と書いてあるのは軽く発散して寒邪を追い出し、胃腸の働きを助け、湿を除くことによって身体をサッパリさせるからです。また、熱っぽい風邪の時は、熱を冷ます働きの天津感冒片が有効ですが、この時期は脾胃や肝胆系に働く物を加えた方が治りが良いことが多いのでご相談下さい。