身体の信号

 私たちの身体には注意信号や危険信号のようなものが備わっています。そのセンサーはにぶってしまっても、過敏でもうまくいきません。例えば疲れたというのも注意信号のです。

疲れ→休息→回復

 これは自然なパターンです。ぜんぜん疲れない→無休(でも肉体的ストレスはかかっている)→つづくと身体に変調がおきる(眠れないなど・・・)逆になんにもしてないのに いつも疲れを感じる→休息→回復しない

「疲れ知らずの人は丈夫なんじゃないの?」
「センサーは大事なのよ。神経がたって 疲れに気がつかないって事もあるでしょ。」
「中医学的には肝や心が実してる状態かもしれないよ。」

 何度も書いていますが、中医学では心と身体の結びつきを重視しています。ですから身体の反応(信号は)心を表す時も多くも見受けられます。心(こころ)は心や肝を考える場合が多く、ストレスや感情的な事は肝・悩事や考えすぎなどは心でとらえるようです。しかし、どちらかを切り離す事はできませんし、他の臓腑との関わりもとらえなければいけません。

 このストレスや感情の中心となる肝は将軍といわれています。ストレスにより肝が実する(病的な状態になる)と他の臓腑を攻撃します。これを肝気横逆といいます。神経症の転換性障害はストレスが身体のいろいろな部分にでます。これも肝気横逆の状態です。

舌診アトラス 中医学では身体の信号として舌の状態をみます。(舌診)これは 誰でも見れる事です。快眠・快食・快便とかいいますが、これらは重要な信号です。それに加え、全身症状・尿の状態をチェック また 鏡で顔色や舌を見るようにしましょう。健康状態によって舌が違っているのに気が付くと思います。お店に舌診アトラスと鏡がありますので参考にして下さい。

 『三つ子の魂百まで』といいますが、特に幼い子供の心と身体の信号は大人が見てあげなければいけません。腎は先天、脾は後天といいます。発育が弱いのは腎が弱い場合も、脾が弱い場合もあります。体質的な弱さがあれば身体作りをしなくてはなりません。その際、脾腎を考え養生する事がいいと思います。

 また、幼い時期の心の発達はとてもとても重要です。潜在意識は記憶の倉庫だそうです。神経症など、この無意識の世界にも重要なキーポイントがあります。幼い子は五臓は未熟で五志も未熟です。大人が思いもかけない事に恐怖や不安を感じたりします。子育てはからだとこころの両方を大事に育てる事が大切です。