私達の勉強会

2015-04-30

中医学の勉強会 古典『黄帝内経』 中医学講師 高橋楊子先生(証の診方・治し方)など著書多数

■上古天真論のつづき
 人年老而無子者、材力尽耶、将天数然也。
 年取って子供が出来ないのは何故?という黄帝の質問に答える形で理由が書かれています。まず女性は7の倍数で転機を迎えます。

7歳で腎気が盛んになって 歯も永久歯が生えてきて髪も豊かになってきます。
7×2歳に天癸至りて任脈・太衝脈通じて月経がはじまります。
7×3歳 腎気が平均の状態になり
7×4歳の時期が身体は盛壮とかかれています。そしてとうとう
7×5歳で陽明の脈が衰え
7×6歳で三陽脈が衰え
7×7歳で任脈・太衝脈が衰え天癸が竭き 子供も出来ない

*天癸は生殖に関わる精微なもので性ホルモンなどが関係しています。

 男性は8の倍数で転機となります。

8歳で腎気が充実してきて
8×2歳で天癸至り
8×3歳で腎気が平均して
8×4歳で筋骨隆盛・肌肉満壮
8×5腎気衰え
8×6上の方から陽気衰え
8×7肝気衰え 天癸竭き 精少なし 腎臓衰え
8×8五臓皆衰え 天癸尽きる

 人の腎気の充実と生長・発育・生殖・老化について書かれていて、女性の妊娠・出産には血の重要性も解かる。また 月経に関しては経脈も重要で、この事はまた老化を防ぐ養生にも役立つ。

■四季調神大論
 季節の養生と病気の予防について書いてあります。
 春・・春分から3ヶ月
 発陳といって自然が姿を出してくる。古きを押し広げて新しきを出す季節。
 自然も人も生長の季節なので、その生長の気を生かして殺すなかれ、あたえて奪うなかれ、誉めて罰するなかれ。これが春季に応じる事で、これをしないと肝を傷つけるといっています。

『認知症と補腎活血』 中医学講師 鄒大同先生

■中医学における認知症
 髄脳の減少・機能低下による神志異常疾患

・病因 高年体虚により肝腎陰虚や腎精不足から髄海が空虚になり 神が機能できない。
     情志の失調 肝気鬱結により痰を生じあるいは化熱し神に及ぶ
              心脾耗傷により気血不足あるいは痰を生じ神に及ぶ
    慢性病による陰陽気血の消耗・病邪入絡が神に及ぶ

・病機 虚 精・気・血の虚損
     実 気滞・火・痰・瘀

・弁証論治 標治と本治を行う
        標治・・・開竅逐痰・活血通竅・平肝瀉火
        本治・・・扶正補虚・充髄養脳

・方剤 補腎薬 ・益精血のもの
     健脾益気補血薬
     活血化瘀薬 活血通絡
     化痰薬・化痰開竅薬 その他

・中医学による予防(未病先防ぐ)

薬剤師会の勉強会 『飲み薬によるC型肝炎治療』 山岸内科クリニック 院長 山岸業弘先生

■C型肝炎は治る病気になった
 1992年頃は 治癒する人が約5%だったが、現在は95%の人が治癒するようになった。内服薬によるC型肝炎の治療。ダクルインザ錠とスンベプラカプセルの併用療法C型代償性肝炎。

■肝臓癌の原因 C型肝炎68% B型肝炎15% その他(アルコール性肝炎・脂肪肝など)
 ・肝臓の働き 解毒と排泄
 ・検査値から解かること(肝臓の炎症・胆道の炎症)
 ・冠動脈・門脈 食物は小腸から腸間膜をへて門脈
 ・アルコール性肝障害(脂肪肝・アルコール性肝炎・アルコール性肝線維化・アルコール性肝癌の関係)
 ・脂肪肝のうち肝癌になりやすいNASHについて
 ・その他の肝炎 自己免疫型・薬剤性肝障害・中毒性

 2剤併用内服薬がC型肝炎に効く理由についてB型肝炎は核内で増殖するのに対しC型は細胞核外で増殖するので薬剤が効くと述べられました。

 *注意 しじみ・鉄剤はC型肝炎を悪くする場合があり注意が必要だそうです。

2015-03-31

「s-1/cddp療法について」埼玉石心会病院 薬剤室 村田諭先生

・抗癌剤の分類 殺細胞性 分子標的薬
・胃癌に対するs-1/cddp療法 
・患者さんに対する指導のポイント 
・副作用の発現時期の違い
・投薬中止のポイント
・TS-1の適正使用について

2015-03-31

「肝の養生・木鶏丹」「星火亀鹿仙」中医学講師 張立也先生

■中医学における肝
 『肝は風木の臓 内に相火があり、体は陰で用は陽、性質は剛、動を主り昇を主る・・・臨症指南医案。肝風』

 肝の体は陰でその働きは陽です。肝は血を蔵すといい陰血の蔵です。そして其の機能は疎泄を主るといって気の流れのコントロールと関係しています。この機能は動で 上に昇り、五行の木・五気の風との関係から、相火が上に昇と中風になる事もあります。

・黄帝内経より 
 『肝は将軍の官なり 罷極の本』
 『50歳で肝気が衰え始め
 60歳で心気が衰え始め
 70歳で脾気が虚し
 80歳で肺気が衰え
 90歳で腎気が衰え
 百歳 で五臓皆弱る』といいまず肝から弱るといわれます。 

■中国古代からの不老長寿を求める文化
・漢方に亀を用いた歴史
・李時珍が本草鋼目に記載
・任脈に通じる・補心・補腎・補血 滋陰 養命の品(長寿食)

 いつまでも健康で若々しくというのは昔から変わらない願いだと思います。
 亀鹿仙は古来長寿食といわれた亀甲・鹿角・すっぽんなどをつかった食品で、身体を滋養するのにすぐれたものです。

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