ダイエット

「ママ、私ダイエットする事にしたから、夕飯サラダだけでいいよ」

「ダイエットするほど太ってないでしょ」

「やだ。もっとやせたい」

「気血が不足しているタイプだからダイエットをすると体調をくずすよ。どうしても痩せたいなら10%~20%OFFのダイエットがいいよ。アスリーブ・婦宝当帰膠・フラーリンQをしっかり飲んでね。」

 ■3日後

…(食事を抜いたり、夕食を納豆とご飯しか食べなかったり疲れた顔になってきていて大丈夫かしら?ほんとにきかないんだから…)

「1日0.3kgづつ減ってきたけど、なんだか調子悪い。だるい。」

「だから、いったでしょ。しっかり食べて、漢方とアスリーブ飲んで、香西洋参も飲んでおいたらいいよ。」

 子は親のいう事をなかなか聞かないものですが、我が家も同じです。若さは健康を無視し易いですね。ダイエットは健康の為にするものです。でも、世の中の女性のニーズはちがっているみたいですが・・・

 肥満を改善するのは健康の為に必要ですが、無理なダイエットはかえって健康を害すると思います。なにしろ健康が一番です。先ず、肥満になってしまった原因から考えましょう。過食・偏食・運動不足・生活リズムの乱れなど。肥満を改善したいと思うならこれまでの生活と同じでは駄目です。何故ならいままでの生活が肥満をつくったから。同じに食べ、同じに動き、生活してやせれるものはあるわけがない。せいぜい尿量を増やし浮腫みをとって”2~3kg減るくらいでしょう。その昔、肥満は「肥貴人」と呼ばれる富の有る裕福な生活をおくる人々象徴だったそうです。つまり、食べ過ぎ、または消費エネルギー以上にいつも食べてる。ってこと。改善はまず養生からです。

 肥満は代謝しきれないものが身体に蓄積している状態です。中医学的に考えると痰湿・痰濁・瘀血です。何故そうなったかというと

*過食(胃火旺盛・肝鬱による過食)
*脾胃虚弱により運化できない(飲食物を効率よくエネルギーに変えれない)
*陽気の不足(新陳代謝が悪く、浮腫みやすい)
*痰湿・痰濁・瘀血が代謝を阻害し悪循環となる。

 じゃあダイエットはどうするの?

 脾胃虚弱や陽気不足の人は虚を補い、痰湿、瘀血、胃火・肝鬱・に対しては瀉(取り除く方法)でいきます。10~20%ダイエットとは毎日食べているものを少しづつ減らして摂ろうということです。定食なら全種類たべるのだけど1割か2割づつ残すということです。おやつも同じです。

Aさんのダイエット

 Aさんは働き者で声も大きくよく食べ(過食ぎみ)、バイタリティーがあります。多少イライラしやすく、おこりんぼの所があります。Aさんは肝火や胃火がある状態です。こんな状態を想像してみてください。大きな鍋の下の火はすごく強いので水はすぐ蒸発するし、食べ物はすぐ煮える。つぎつぎに材料をいれていってもすぐ煮えて、料理はテーブルに運ばれるのだけど、とても食べきれないのでテーブルの上には残った古い料理がたまっている。まず、この火を瀉さなくてはいけないでしょう。

 中医学で冷やしたり・汗や便から熱をだしたり、薪を抜いたりの方法でやります。防風通聖散や黄連解毒湯や瀉火利湿顆粒等々 また、この場合瘀血をともなうので、冠元顆粒・血府逐瘀丸・通導散など併用します。沢山の水を飲む方法・食前に食物繊維を飲む方法・断食などはこのタイプの人にはいいと思います。

 Aさんには多少の荒療治は でも、過食で脾が傷ついてないかを慎重に見極めてからね。

Bさんのダイエット

 Bさんは疲れ易く、運動もながつづきしません。そんなに食べ過ぎているつもりはないのだけど・・・疲れるのでつい甘いものを食べてしまいます。汗が出やすく、息切れもしやすいしアレルギー性鼻炎もあります。Bさんは気虚(エネルギー不足)です。

 こんな感じを想像するといいと思います。身体の中は物流センターで入ってきた品物を荷づくりして配達しなければいけないのに働き手の数がたりない為、品物が残っていってしまいます。働き手の気を増やさなくてはいけません。主になる漢方薬は衛益顆粒・防已黄耆湯・補中益気湯等々 また、貯まってしまった痰湿(脂肪)に対してはは消導・化痰・利水の方法で。やはり気の推動力が弱い為、血の流れがスムーズでなくなっているので活血化瘀の冠元顆粒や補血活血の婦宝当帰膠などを併用するといいと思います。

 Bさんの身体には活力が必要です。早く寝るようにして、食事はゆっくりよくかんでとり、軽くウエイトトレーニングして筋肉をつけるよう心がけましょう。

Cさんのダイエット

 Cさんは寒がりです。おしっこの出もよくないので浮腫みやすいし、特に足や腰が重だるく冷えて調子が悪い事が多いです。低体温で皮膚に張りない感じです。Cさんは陽気が不足しています。貨物用機関車を想像してください。貨物機関車を走らせるのに熱エネルギーが必要です。うまく走れないのは石炭が足りないか火力が足りないかです。Cの熱エネルギーを高める為、寒を散らし、石炭にあたる精血を補いましょう。参茸補血丸・双量参茸丸・牛車腎気丸等を使います。また、代謝できない水がたまっていれば利水し、やはり血の巡りも停滞しているので冠元顆粒もかかせません。

 Cさんは無理せず身体を温めるものを食べていくことが大事です。

 それぞれにあったダイエットがあります。自分の身体にあったダイエットをしましょう。