健康と病気の間

パンダ⑥ 今週はわたしの感じていることを書こうと思います。えー?そうかなー?と思う事があったらコメント下さい。おおいに語りあいましょう。 何時も書いていることですが中医学的(漢方的)考え方が私の考えの柱になっています。歴史のなかで色々な見方が生まれ、淘汰され、実際に促した理論だけが現在まで残ってきたと考えているからです。

 病気になるということは大きく2つにわけられます。外から入ってきた外邪によるものと身体の内側の変化によるものです。
外邪によるものは発生・変化が急速です。例えばノロウイルス。夕飯おいしく食べたのに急にお腹が刺し込んで下痢し、嘔吐し始めたという経験のある人もいると思います。もう一つの方の身体の中の変化というのゆっくり時間をかけておきてきます。時間をかけて自分でつくっているともいえます。幼い頃からの病気は弱さが原因です。特に先天である腎が弱い場合が多いようです。『宋の銭仲陽は小児の行遅・歯遅・脚軟・シン開・陰虚発熱の諸病を治し、みな腎虚に属し・・・』とあって六味丸を用いると『手に応じて効す』となっています。

 内因性の病気が身体の中におきる変化によるものだといいましたが、ある一定のレベルに達すると病気という形で現れてくると思います。身体は平衡がとれていることが大切。やじろべえはユラユラしながら平衡を保っています。支点が中心からずれると平衡が保ちにくくなってきます。ここまで、ここまでと支点をずらしていくと完全に平衡をくずしてバランスがとれなくなる位置にきます。そうなったら落ちないようにするだけで大変です。身体の平衡も戻せない位置があると感じています。

 陰陽は平衡をたもっています。時に陰が多くなったり陽が多くなったり、陰から陽 陽から陰に変化しながら、又互いを制約しながら・・・天と地・上と下・火と水・昼と夜・動と静・興奮と抑制 身体の中の機能亢進と機能抑制は陰陽の関係です。

 こういった部分をになっているものは色々あります。甲状腺・自律神経・下垂体・ホルモン系など 機能は亢進しすぎも減退し過ぎも平衡の崩れです。時に亢進しても、もどる力が働くものです。亢進しすぎが続き、もどれなくなってしまっては身体の平衡は崩れ、病気が発生するでしょう。気がついたら戻す。これが未病を治すという事です。

 機能減退は気虚、陽虚などエネルギー不足なので「だるい・疲れ易い・かぜひきやすい」など体調の悪さに気が付く事が多いと思います。機能亢進の方は時に疲れ知らずで睡眠時間もあまりいらず、いかにも体力があって元気そうだったりするので身体の不調に気が付かない事も多いと思います。しかし、ちょっと立ち止まって考えてください。「くたびれた。ゆっくり休みたい。」という身体の信号がにぶくなっています。

 身体を酷使してはいけません。食事・睡眠など養生の基本は忘れてはいけません。免疫革命の著者の阿保先生が交感神経の過亢進タイプと難病の関係を書いていらっしゃいますが、中医学的にもあたっていると思います。未病を治しましょう。