平成31年4月中医薬サミット

4月7日8日に行われたアジア太平洋地域中医薬サミットに参加しました

中医学の学会のようなもので生殖医学・皮膚科・鍼灸の分野で論文を出している先生方の講演を同時通訳で聞く事ができました

7日午前は選択制だったので、画像も参考になる皮膚科を選択しました
午前中3時間で10人の教授や医師の発表があり、それぞれは数十分でした

祛邪法による蕁麻疹の治療  黒竜江省中医薬付属第一病院皮膚科 教授
病邪を体外に出す通路 汗法・瀉下法・淡さん利湿について各論

女性の痤瘡における中医周期療法変化のアプローチ 広東省中医病院 教授
女性の月経周期と痤瘡(にきび)について研究
月経周期に合わせて方剤選択
女性の痤瘡は肝・腎との関係が密接
治療原則:滋補腎陰・疏肝清熱・調理衝任・周期治療

日本の漢方薬局における皮膚病中成薬応用の心得 日本中医薬研究会・イスクラ産業講師
薬局における皮膚病相談の特徴・弁証・方剤の組み合わせ・症例

合局針法と湿疹の治療  オーストラリア中医薬針灸学会連合会

乳幼児アトピー性皮膚炎における小児推掌の応用 広東省中医病院 主任医師
乳幼児湿疹における病因病機
小児推掌・手技の分類(清熱・補益・袪風) 推掌処方(手技の組み合わせ)

難治性創傷潰瘍への中医学的アプローチ  上中医薬大学付属岳陽病院 主任医師
糖尿病における慢性皮膚潰瘍 特徴・外用剤の応用

強皮症における中医学外用治療法  陜西省中医病院 主任医師
発症と治療の現状・中医学的認識・外治法

帯状疱疹疼痛に対する劉老中医の治療経験 雲南省中医病院 教授
帯状疱疹の臨床所見・中医学治療・求因(水泡:湿と熱・痛み:寒熱虚実・部位は上中下)
弁証論治 湿、熱、気血、虚、寒、瘀
初期:湿熱・火毒⇒ 気血の凝滞
後期:正気の虚弱

午後の部は日本中医薬研究会の全国大会とタイアップしました

特別講演
『新時代における中医薬の役割―「補腎活血」の応用を中心に 』
国医大師 天津市中医薬研究院 教授 張大寧
中医薬の使命
腎虚血瘀論と補腎活血法
補腎活血法の応用 治療・予防・養生

『胚移植反復着床障害に対する中医学の治方策』   山東中医薬大学 教授 連方
反復胚移植失敗の原因
配偶子と受精卵の質・子宮と卵管素因・免疫素因・神経素因
女性側、男性側に分けて考察

『アトピー性皮膚炎の中医学診療および研究』   広東省中医病院 教授 陳達燦
アトピー性皮膚炎の概説・関連問題・中医学的認識・実践と考察・中医学治療

瘀血と活血化瘀の意義と臨床応用     東京有明医療大学 教授 川島 朗

婦人科における活血化瘀の応用について    南京中医薬大学 教授 談勇

解明が進む活血化瘀薬―丹参製剤を中心に
富山大学大学院工学研究部 特別研究員 横沢 隆子

8日
尋常性乾癬における”血分論治”―中医学理論へのアプローチ
上海中医薬大学付属岳陽病院 教授 李斌

背部経穴刺絡抜缶法を用いての白斑病の治療経験 黒竜江中医薬大学 教授 王遠紅

鍼薬併用による子宮内膜症の治療 上海中医薬大学付属岳陽病院 副主任 張春雁

清熱解毒法による子宮内膜癌への治療のエビデンス研究
北京中医薬大学付属東直門病院 准教授 包暁霞

肝腎理論に基づく不妊症の弁証と治療     黒竜江中医薬大学 教授 韓延華
中医学は漢方薬・鍼灸・按摩のような施術なども研究されている事がわかり勉強になりました。